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| ■なぜ今、わしの出番なのか■(2002年4月26日) |
| わしはすでにこの世を去った。わしの孫がどうしてもわしの言葉を今の世に伝えたいというので、わしの考えを話したいと思う。第二次世界大戦後たった数十年の間に、長い歴史を有するこの国の有様は劇的に変化した。敗戦を経験し、その復興のために国民が知恵と力の限りを尽くし、今や日本は世界の先進国に比肩しうる大国となった。その発展の一方で、失うものもまた大きかったように思う。わしは電電公社に勤務しておったから、戦地に赴くことができず情報の近代化を目指して戦ってきた。誠に残念なことだが、先の大戦から今日に至るまで、日本は情報の戦争に負け続けているのではないかと思わざるを得ない。ここでいう情報とは、'information'という意だけでなく、'communication'という意を含むと考えておる。わしに言わせれば、日本の技術開発力は世界でトップクラスであるが、その技術を外国に良い条件で売るための交渉、'communication'を不得手としているのではないか。この不得手な部分を克服するには、何をさしおいても人間を鍛練することが重要であると思う。ここでこうした鍛練の機会をわずかながらも与えることができるなら幸いである。誰にも批判されたくない、自分は常に正しいと思っている者には、ともすれば毒薬にもなるであろうから、免疫が出来るまでは読まぬよう一言申し上げておく。 |
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